WMTCスプリント祭り

山本亮司(WMTCアシスタントインストラクター/神戸YMCAキャンプディレクター)

わっしょい!わっしょい!よってらっしゃい、見てらっしゃい。WMTCの目からウロコのスプリント(固定)祭りでい!安いよ!うまいよ!

WMTCこと、Wilderness Medicine Training Centerをはじめとする野外救急法は、限られた資材を特徴とする野外状況において、ありあわせの資材や、汎用性の高い装備を駆使して、患部を目的に合わせた固定をします。WMTCは、長年アウトワードバウンドのインストラクター経験のあるディレクターによって磨かれた、現実的で、実践的な技術を特徴とします。このワークショップでは、様々な患部の安定したケガと不安定なケガの固定法を、WMTCのメソッドを紹介するだけではなく、わが国の救急現場で最も普及している三角巾や、あり合わせの資材を使って、いろいろな固定を楽しみたいと思います。

WMTCでは、アルミニウムスプリントとTシャツを使ったバンテージ(Tシャツロール)を使って、様々な部位の安定したケガと不安定なケガの固定を実現します。ワークショップでは、なぜ一般的なバンテージではなく、Tシャツロールが必要なのか理解し、実際にTシャルロールを作ります。WMTCでは、固定のために必要な医療器具はアルミニウムプリントのみで、それ以外は全て、一般的な登山者が持っているであろう野外装備を用いて固定します。以下このワークショップで計画している固定法です。
・安定、不安定な手首、前腕の固定
・不安定な骨盤の固定
・安定した膝の固定
・不安定な膝の固定
・安定した足首の固定
・不安定な足首の固定

また、アルミニウムスプリントを用いた頸椎固定の方法も紹介しますが、WMTCでは、評価、処置、避難が一連となった野外状況において、アルミニウムスプリントによる、頸椎固定は推奨していません。実技とは別に、なぜ頸椎固定が有害なのか、野外状況において不適切なのか紹介し、他の野外救急プバイダーの方々、救急救命、医師の方々と議論できればと思います。また、脊椎固定に関しましては、今回は時間の限界と、それを理解するためには、そのための知識が必要になるので、ワークショップには含みません。許された時間での情報交換にとどめたいと思います。

スプリント(固定)という切り口で、野外救急法の考え方、奥深さを理解し、いっしょにウィルダネスジャッジメントを磨きましょう。MVPにはWMTCオリジナルのアルミニウムスプリントをプレゼント!

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