緊急通報シートを使用した傷病者対応

坂本元太(一般社団法人ウィルダネスメディカルアソシエイツジャパン/八ヶ岳リトリートハウスFlanオーナー)

WMAJでは、独自に作成した緊急通報シートを救急法の講習等で配布しています。このシートは、WMAJのスタッフ及び医療アドバイザーが監修して作り上げたもので、日本における救急通報(119、110)で必要となる項目が一目でわかるようになっています。

傷病者の様態を判断するうえで必要な循環器・呼吸器・神経系の各様態を一般の方が解るように文字化色分けをしています。通報時におけるトリアージの役目も果たせます。また、医療情報案内の他に、傷病者情報を記入できる枠も作られています。救助まで長時間かかり、傷病者の様態が変化する野外において、意識があるうちに傷病者から情報を得ることは野外における救助者の大切な役目でもあります。そのようなときに何を聞くか迷わなくて済むように、特に必要な情報(SAMPLE)が聞けるように作られています。この用紙を活用することにより、都市だけでなく野外においても適切な通報を行うことができます。また、裏面には効率の良い体温調節方法を記載し、災害時等の低体温対策を実施できるようにしています。当団体では、今後のインバウンド対策に備え、英語版と中国語版も作成しています。今回のWSでは、用紙の実用方法をWFAコースに当てはめて紹介したいと思います。

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